特定用語の表示

「こんなにもNGワード」

不動産広告において一番厳しいのは特定用語の使用基準ではないかと、個人的には思っています。
特定用語は大きくカテゴライズして以下の6つあります。

①物件の形質その他の内容または役務の内容について、
「完全」「完璧」「絶対」「万全」等、まったく欠けるところがないこと、またはまったく手落ちがないことを意味する用語

②物件の形質その他の内容、価格その他の取引条件または事業者の属性に関する事項について、
「日本一」「日本初」「業界一」「超」「当社だけ」「他に類を見ない」「抜群」等、
競争事業者の供給するものまたは競争事業者よりも優位に立つことを意味する用語

③物件について、「特選」「厳選」等、一定の基準により選別されたことを意味する用語

④物件の形質その他の内容または価格その他の取引条件に関する事項について、
「最高」「最高級」「極」「特級」等、最上級を意味する用語

⑤物件の価格または賃料等について、
「買特」「掘出」「土地値」「格安」「投売り」「破格」「特安」「激安」「バーゲンセール」「安値」等、
著しく安いという印象を与える用語

⑥物件について、「完売」等、著しく人気が高く、売行きがよいという印象を与える用語

正直どこかで目にしたような言葉ばかりですし、僕自身もうっかり使ってしまいそうになります。でもダメなものはダメなのです。
ちょっと例文をご紹介しようと思います。

(1)「当社では完璧なアフターサービスでお応えします!」
→「完璧」がNGワードですね。まったく欠けることがないことを意味する用語は使用不可です。

(2)「抜群の地を得て、来春分譲開始!」
→「抜群」がNGワード。競争事業者の供給するものより優位に立つことを意味する用語は使用不可です。

(3)「◯◯マンション No.1の資質(※)」
※当マンションは、過去10年間、△△エリアで、A駅から徒歩10分以内・総戸数100戸以上・全戸75㎡以上・南向き・自走式駐車場全戸分配置という条件をすべて充たす唯一のマンションです。
→「No.1」が引っかかります。それについて客観的事実を述べているかのようにも見えますが、当該マンションのみがすべての条件に該当するように“恣意的に”選んで設定したものと判断されます。このような条件下による根拠は「当該表示の内容を裏付ける合理的な根拠」とは見なされないため、表示することはできません。

(4)「防災・防犯に万全を期すために、セコムのセキュリティシステムを採用」
→「万全」がNGワードのようにも思えますが、実はセーフです。
「万全」は「まったく欠けることがないことを意味する用語」ではありますが、「断定的ではない使用」として認められます。つまり、「完全ではないが、目標として努力している」という意味として捉えられます。


・・・と、まぁ、なかなか厳しいルールでがんじがらめになってしまいそうではありますが、厳選の言葉を採用しながら最高のデザインを施し、
日本一の不動産広告制作担当を目指していこうと思います(笑)